外壁に細い線のようなひび割れを見つけて、「このままで大丈夫だろうか」「すぐに直したほうがいいのか」と気になっている方へ。外壁のひび割れには、次の塗り替えまで様子を見てよいことが多いものと、早めに状態を見てもらいたいものがあります。鹿嶋市・鉾田市で外壁塗装・屋根塗装を手がけるさいとうリフォームが、見分けるときの目安と、見つけたときにしておきたいことをまとめました。
まずは外壁の種類を確かめる
ひび割れの見方は、外壁の種類によって変わります。戸建て住宅でよく見かけるのは、次の2つです。
- モルタルなど、現場で塗って仕上げた壁……継ぎ目がなく、表面に模様(吹き付けやこて跡)があることが多い壁です。壁の表面に細いひび割れが出やすい仕上げです。
- 窯業系サイディング……工場でつくった板を張った壁です。板と板の間に目地があり、そこをコーキング(シーリング)で埋めています。
サイディングの場合、目に付く「ひび割れ」の多くは、板そのものではなく目地のコーキングの割れやすき間です。コーキングの寿命はおよそ10年で、劣化するとひび割れやはがれから雨水が入ることがあります(外壁塗装のページでも紹介しています)。板そのものが割れている場合は、後の章の「早めに状態を見てもらいたいひび割れ」にあたります。
様子を見てよいことが多いひび割れ
モルタルなどの壁の表面に出る、髪の毛のように細く、浅いひび割れは、塗装の膜や仕上げの表面だけが割れていることが多く、すぐに雨漏りにつながるとは限りません。壁材が乾いて縮んだり、建物がわずかに動いたりして出ることがあります。
このようなひび割れは、慌てて工事を頼まなくても、次の塗り替えのときに補修するという考え方でかまわないことが多いものです。当社の外壁まるごとパックにもひび割れ補修が含まれていて、塗り替えの工程の中で、ひび割れをコーキング剤などで埋めてから塗装します。なお、サイディングの目地のコーキングの打ち替え・打ち増しは、外壁まるごとパックではオプションです。
ただし、「様子を見る」は「放っておく」とは違います。あとで比べられるように、見つけた日に写真を撮っておきましょう(撮り方は後で紹介します)。同じひび割れが長く伸びたり、太くなったりしてきたら、様子見をやめる合図です。
早めに状態を見てもらいたいひび割れ
次のような場合は、塗り替えの時期を待たずに、一度状態を見てもらうのがおすすめです。
- ひび割れの幅が広い、または奥まで割れていそう……表面だけでなく、その下の壁材まで割れている可能性があります。
- ひび割れをはさんで、壁に段差やずれがある……割れた両側の面がそろっていない状態です。
- ひび割れから茶色いさび汁のようなものが出ている……内部の金属がさびている可能性があります。
- 写真で比べると、伸びたり太くなったりしている……ひび割れが進んでいるサインです。
- ひび割れの近くの室内側に、雨染みやクロスのはがれがある……雨水が入っている可能性があります。
- サイディングの板そのものが割れている、反っている、欠けている……塗装だけでは直らず、板の補修や張り替えが必要になることがあります。
外壁のひび割れから雨水が入ると、柱や土台を傷める原因になります。幅や深さによって補修の方法も変わるため、気になるひび割れは、塗装と補修の両方が分かる人に見てもらうと判断しやすくなります。雨染みがすでに出ている場合は、雨漏りしたら最初にすることもあわせてご覧ください。
基礎のひび割れは、国の基準にある「幅」が一つの目安
外壁の下にあるコンクリートの基礎にも、ひび割れが出ることがあります。基礎のひび割れについては、国の「住宅紛争処理の参考となるべき技術的基準」(平成12年建設省告示第1653号)に、ひび割れの幅などと、構造上大事な部分に瑕疵(かし)がある可能性との関係(告示の言葉では「構造耐力上主要な部分に瑕疵が存する可能性」)が示されています。
たとえば、モルタルなどで仕上げた基礎(告示でいう「湿式の仕上材による仕上げ」)の場合は、次のように整理されています。
| 基礎に見られるひび割れ | 構造上大事な部分に瑕疵がある可能性 |
|---|---|
| 下の2つに当てはまらないひび割れ | 低い |
| 仕上材と構造材にまたがった幅0.3mm以上0.5mm未満のひび割れ | 一定程度ある |
| 仕上材と構造材にまたがった幅0.5mm以上のひび割れ、さび汁を伴うひび割れ など | 高い |
(出典:国土交通省「住宅紛争処理の参考となるべき技術的基準」平成12年建設省告示第1653号(最終改正 平成18年国土交通省告示第308号)をもとに当社で表に整理)
この基準は、新築時に建設住宅性能評価書が交付された住宅の紛争処理で、参考にするために定められたものです。告示自身も、可能性が「低い」区分(レベル1)に当てはまっても瑕疵がある場合や、「高い」区分(レベル3)に当てはまっても瑕疵がない場合があるとしています。幅だけで良し悪しが決まるものではなく、「0.3mm」「0.5mm」はあくまで目安の一つとして受け止めてください。なお、この表の数字は基礎についてのもので、木造住宅のモルタルの壁については、この告示では幅ではなく、ひび割れが「乾式の下地材又は構造材の表面まで貫通した」ものかどうかなどで区分されています。
また、新築から10年以内の住宅で、基礎や外壁のひび割れ、雨漏りが気になる場合は、まず家を建てた会社や売主に相談してみてください。住宅の品質確保の促進等に関する法律では、新築住宅のうち、構造耐力上主要な部分や雨水の浸入を防止する部分として政令で定める部分の瑕疵(構造耐力や雨水の浸入に影響のないものを除く)について、注文して建てた場合は建てた会社(請負人)が、新築住宅を買った場合は売主が、原則として引き渡しから10年間、責任を負うことが定められています(第94条・第95条)。
ひび割れを見つけたら、写真で記録しておく
ひび割れが進んでいるかどうかは、記憶だけでは分かりにくいものです。次のように記録しておくと、自分で比べるときにも、相談するときにも役立ちます。
- 離れて1枚、近づいて1枚……家のどの面の、どのあたりかが分かる写真と、ひび割れのアップの写真を撮ります。
- 定規やメジャーを当てて撮る……長さや太さが後から比べやすくなります。幅を測るクラックスケール(線の太さが印刷された目盛り)があれば、それを当てて撮るとより分かりやすくなります。
- 日付を残す……数か月おき、大きな地震や台風のあとなどに同じ場所を撮り直して比べます。
2階の壁や屋根に近いところは、はしごに登ってまで確かめる必要はありません。地上から見える範囲で撮れば十分です。高いところの点検は、足場や道具のある業者に任せてください。
また、ひび割れを市販のコーキング材で埋めてしまうと、その後の塗り替えで補修の跡が浮いて見えたり、ひび割れの状態が分かりにくくなったりすることがあります。迷ったときは、埋める前に一度相談していただくと安心です。
突然の訪問で「ひび割れが危ない」と言われたら
ひび割れは、外から誰でも見える劣化です。突然訪ねてきた業者に「このままだと危ない」「今日決めれば安くする」と言われても、その場で契約する必要はありません。写真を撮っておき、ほかの人にも見てもらってから判断してください。見積書を受け取ったときに確認したい点は、外壁塗装の見積書で確認したい5つのポイントにまとめています。すでに契約してしまった場合のクーリング・オフについては、雨漏りしたら最初にすることの中で紹介しています。
まとめ
- まず外壁の種類を確かめる。サイディングは、目地のコーキングの割れか、板そのものの割れかを見分ける
- モルタルなどの表面の細く浅いひび割れは、次の塗り替えで補修する考え方でよいことが多い。ただし写真で記録しておく
- 幅が広い、段差がある、さび汁が出ている、伸びている、室内に雨染みがある、板が割れている──こうした場合は早めに見てもらう
- 基礎のひび割れには、国の告示に幅0.3mm・0.5mmという目安がある。ただし幅だけで良し悪しは決まらない
- 新築から10年以内なら、まず家を建てた会社や売主に相談する
気になるひび割れがあれば、まずは状態を見てもらうのが確実です。



